ねずみは最も種類の多い動物の一群です。分類の方法によっても異なってきますが、哺乳類約3,500種のうちねずみは約1,800種いると言われています。ねずみは『哺乳網、げっ歯目(げっしもく)、ねずみ亜目』に属します。代表的なネズミ(クマネズミ・ドブネズミ・ハツカネズミ)を掲載します。
- [クマねずみのサイズ]
体長:15~23㎝
尾長:体長より長い -
クマねずみ
クマねずみは全国的に広く分布する大型のねずみで、都市中心街のビルなどに多く見られます。クマねずみは耳が大きく、耳を折り返すと目が隠れるほどあります。 口先が細長いのも特徴です。
<クマねずみはこんな所にいる!>
- 垂直行動や綱渡りが得意、ビルなどでも行動しやすい。
- 都市中心部のビルを占有しているところが多い。
- 警戒心が非常に強いため、捕獲などが困難である。
- [ドブねずみのサイズ]
体長:22~26㎝
尾長:体長よりも短い -
ドブねずみ
ドブねずみはクマねずみよりもひとまわり大きいねずみで、原産地はアジアの中央部といわれています。耳は小さく、クマねずみのような大きさはありません。
<ドブねずみはこんな所にいる!>
- 環境適応力が強く、世界各地に分布している。
- 泳ぎが得意で下水溝などにも生息する。
- 屋内では床下や厨房に多く見られる。
- [ハツカねずみのサイズ]
体長:6~9㎝
尾長:体長より短いか、
ほぼ同じ長さ -
ハツカねずみ
ハツカねずみは小型で、クマねずみやドブねずみの子供と間違えられますが小さい種類のねずみです。
<ハツカねずみはこんな所にいる!>
- 野生種は畑地やその周辺にすみ、秋から冬にかけて農家や納屋などに侵入する。
- 都市中心部よりも港湾地域の倉庫などに多く見られる。
ねずみの能力について
高い環境適応力
ドブねずみ、クマねずみ、ハツカねずみの環境適応力は非常に強いです。
人間が環境を変化させてきたのにも十分に適応してきたうえ、都市の複雑な構造物の中でもねずみが生息していないところはないと言ってもいい程です。
- 低い場所を好むドブねずみが天井裏で発見された
- 高い場所を好むクマねずみが下水を活動の場にしていた
- 寒いと暖かい場所へ移動するはずが、冷凍庫の中にすんでいるドブねずみがいた
などの事例もあり、ねずみの環境適応力の高さが良く分かります。
なんでもかじる!歯の力
ねずみはかじる能力に非常に優れています。
ねずみの門歯は上下に一対あり、とくに外側は硬いエナメル質で覆われています。門歯は一生伸び続けるので硬いものをかじらなければ、やがて物を食べることが出来なくなるのです。
そのためねずみは毎日のように物をかじります。木材、金属、コンクリート、ビニール管、ゴム管など何でもかじります。
(ビニール管やゴム管をかじったことにより、爆発事故や火災を引き起こす可能性もあります!)
ねずみの種類によって違う?!運動能力
<泳ぐ能力>
クマねずみはあまり上手ではないようですが、ドブねずみは非常に巧みに泳いだり潜ったりします。
1分間に5~8mも泳ぐことが出来るようで、水辺にもすみ魚や貝類も捕食しているようなので、水を恐れることはないようです。
<跳ぶ能力>
特にクマねずみが優れています。
1mぐらいは簡単に跳び上がれるし、1.5mほどの幅を跳ぶ能力もあります。
外敵から追われているときには2mぐらい跳ぶようですし、高いところから飛び降りる能力にも優れているようです。
<登る能力>
表面が滑らかで垂直な壁面を登ることは出来ませんが、壁に割れ目が入っていたり表面がガサガサした壁面であれば、かなりの程度まで登ることが出来ます。
屋外では果樹の先端まで登って果実や芽を食い荒らすことがあります。このとき、尾が平衡を保つ上で非常に重要のようです。ねずみの尾は平衡感覚を保つために鋭敏にできているのです。